このサイトでは5G(移動通信システムの第五世代)について紹介しているが、果たして、実際のところ2021年現在では一体どれだけの人々が5Gというものの意味を理解しているのだろうか?

 

今回は、5Gの認知度について総務省のデータを見ながら考えていきたい。

名前だけは知っているが詳細は知らない

あなたには、学生の頃、読むことはできるが書くことはできないという漢字は無かっただろうか?大人になっても、言葉は知っているが具体的に正しく説明することはできないというものがある。世間では、まさしく5Gがそれなのだ。

「超高速・大容量」に関する調査結果

5G-超高速大容量アンケート

引用元:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd124210.html

 

5Gには3つの目玉があるが、その内の1つに「超高速・大容量」というものがある。

それでは問題です。
「5Gは従来のデータ通信速度・データ量と比べて一体どれだけの差異があるでしょうか?」

正解はおよそ100倍である。
具体的には、従来の4Gでは2時間の映画をダウンロードするために5分間もの時間を必要としたが、5Gであれば、これがたったの3秒で完了する。

 

私も、5Gという言葉を初めて耳にし具体的な意味を知ったときは、そんなにも変わるものかと驚いたものだが、やはり、まだまだ「なんとなく」しか理解していない人が多いらしい。総務省のデータによれば、実に7割以上の人々が無線技術の進化の度合を理解していないことが分かる。

 

最近では、中田敦彦というお笑い芸人のYouTuberがとても分かりやすく5Gについて動画で紹介しているため、まだ良く分かっていないという人は、当サイトだけでなく動画コンテンツなどもぜひ参考にしてもらいたい。
【次世代通信5G@】5Gで世界は変わる!インターネットが普及した時以上の革命

 

「超低遅延」に関する調査結果

5G-超低遅延アンケート

引用元:同上

 

「超低遅延ということは、タイムラグを感じることなく映像やゲームを楽しむことができるのかな?」ということは単語を見れば誰もが想像できることだろう。

それでは問題です。
「5Gでは、従来と比べて一体どれだけ遅延が低くなるでしょうか?具体的な数字をお答えください」

正解はおよそ10倍である。
これにより、4Gでは不可能とされていた遠隔操作による画期的な医療(オペ)が可能となる。人間には近く不可能なレベルの遅延に縮まるため、外科医が遠く離れた場所にいる患者に対して、精密ロボットをコントロールすることで、人が直接手術をおこなうよりも正確に取り組むことも可能だ。

 

超低遅延に関するアンケート結果は、およそ8割の人がよく分かっていないらしいが、正直なところ、もっと多くの人が具体的な数値を正しく認識できていないだろうと私は思っている。医療技術に関する話は、テレビを見ていても「なんとくなく」しか報道されず、一般人が耳にすること自体あまり多くない。

 

「多数同時接続」に関する調査結果

5G-多数同時接続アンケート

引用元:同上

 

これは最も正答率の低い問題だろう。実は私も今調べ直してみて思い出した。

問題です。
「4Gでは、せいぜい10個以下の端末を同じ機器にインターネット接続することが精一杯ですが、はたして5Gでは何個までの端末を同時に接続することができるようになるでしょうか?」

正解はおよそ100個の端末が接続可能になる。
このアンケート調査結果だけでなく、全ての表を見ていただければ分かる通り、例え若者世代と言えど、まだまだ5Gに対する認知度は低い。だが、それは当たり前のことでもある。

 

そもそも5G自体が一般に普及していないため、むしろ具体的な数値まで知っている人の方がおかしいと言える。

 

あの時、国が携帯電話の利用料金を下げさせた理由

そして、一番の問題はこちらである。

5G-アンケート

引用元:同上

このアンケート調査結果によれば、なんと...よく知りもしない5Gに対して期待していることは「通信速度の上昇」「通信料金の低下」「セキュリティの向上」という3項目であり、また、不安な点に関しては「通信料金が高くなる」「端末料金が高くなる」「利用できるエリアが狭い」という3点だと言うのだ。

 

つまり、もし消費者の5Gに対する理解が浅い状態のまま、最先端の技術だからと言って強引に大手企業がコストを割いて、無理やり5Gのための設備を用意しサービスを普及させようとすると、一体どうなってしまうだろうか?

正解は、5Gの普及が遅れる。

 

5Gに対する理解が浅い人々には、その価値が理解できない。にも関わらず、これまでよりも高額な料金プランを提示され、軽はずみに携帯SHOPで契約をしてしまう人は少ないだろう。すると、普及率は思うように上がらず、日本が他の先進国よりも遅れを取ってしまう可能性が高い。

 

つい数年前だろうか。国がなぜ携帯電話の利用料金に口を出してきたのか。その謎の答えはこれか?

 

5Gが始まるよりも前に、あらかじめ携帯電話に支払うべき消費者の料金基準を企業に対して下げろと命じておけば、企業が5Gのサービスを提供するからと言って下手に高額なプランを作ることができなくなる。これが、結果的に5Gの普及速度を向上させるだろうと国が考えたのかもしれない。