インフラ整備や建設に役立つ5Gなどの新技術

建設業

国家の繁栄には豊かな街づくりが必要不可欠。いくら経済的に盛んな国だからと言って、みすぼらしい外観の建物が多ければ、その国に対する印象は残念なものへと変わってしまう。

 

先進国であれば、清潔で巨大なビルが立ち並ぶ街が当たり前。豊かな国ほど都心部が近未来的な景観へと変わり、その分、建設業界に多額の金が回るものだ。

 

今回は、農業に続いて建設業に対して5Gが与える影響などを考えていきたいと思う。

日本の外観が大きく変わったあの時代

昭和の時代

あなたは日本国内の建物がいつ大きく変化していったかご存知だろうか。総務省によると高度経済成長期以降では1970年代が最も多くの公共施設が建設されたそうだ。そして、その時期に建てられた公共施設の多くが現在築40年〜50年を迎えている。

 

そう。問題はやがてやってくるであろう建物の老朽化である。まさに少子高齢化問題と同じで、ベビーブームのあとにやってくる現代の高齢化社会。爆発的に建物が建築されたあとにやってくるインフラの老朽化問題。このまま2つの問題が重なることで、20年後の日本がとんでもないことになるかもしれない。

 

もちろん、インフラ業の作業員自体も年々減り続けているため、現時点ですでに現場の人員不足や作業者自身の技術力不足も問題になっている。

建設業を救うためのICT

プロセス

やがて来る未来のために、建設業界を救う新技術。ICT(情報通信技術)は常に進化し続け、測量や設計、施行・検査・管理・更新など、インフラ整備における一連の流れの全てのプロセスでこの技術が役に立つ。

 

従来よりも少ない日数で施行を終え、従来よりも少ない作業員で仕事を完遂させる。より生産性を上げて、未来の問題に立ち向かわなければならない。

 

具体的には、土地の距離や角度を同時に測定するTSや衛星測位システムなどを用いた高精度測位技術を基に、3次元の設計データを取り込んで、施工に使われる機械の自動制御をおこなうオペレーターに操作ガイドを表示する技術の効率化。さらには品質管理をおこなう技術の進歩。

 

これまでは、いちいち設計図を見ながら現場作業員が目安となる物を設置して、施工の確認や指示を出していたが、なんと具現化した設計図を現場に直接再現することで、それらの手間が削減できるそうだ。

5Gを活かして建設業を救う2つの例

@点検作業

点検

5Gの3つの要素に「超高速」「超低遅延」の2つがある。現場に設置したカメラは無線を使って司令塔に情報を送るが、単なる設置型のカメラだけでなく、ドローンなどによっても超高速・超低遅延でデータを見ることが可能だ。つまり、かなり自由な視点から無人でも現場の監視をおこなうことができる。

 

従来のLTEでは不可能とされていた4K以上の精密な映像を無線で送信することができるのだから、これにAI技術も活かして建物の壁や電線、鉄道などの異常を早急に発見することができる。

 

電気工事士が電線を点検するために電柱の上の方までよじ登るよりも、ドローンを使って検査した方がどう考えても効率が良い。そして問題が発見されれば、初めて人間が作業をしに行けば良いのだ。

A機械の遠隔操作・自動制御

重機

現時点ですでに5Gの無線技術を使った総合実証試験というものが行われている。その試験では、人間では見ることのできない死角の情報をリアルタイムで運転台に送信し、その映像を確認しながらより安全に作業を進めるという内容だそうだ。

 

今はまだ安全支援の一部にしか活かされていない5Gだが、10年後の未来では、クレーン作業自体が無人でおこなわれ、かつ、人間よりも制度の高いAIによる自動運転が当たり前となっているかもしれない。現に、自動車の運転も、すでに人間よりAIがおこなった方が事故率が低くなっている。

5Gが当たり前になった未来の建設業

巨大な端

これまでに説明した通り、5Gが完全に浸透し、あらゆる業界で当たり前のようにその技術が生きる時代では、今よりももっと人件費や人的負担が減り、より短い期間でインフラ整備を進めることができ、品質面においても向上していることだろう。

 

また、過去にあった原子力発電所の災害などにおいても、5Gの進化した無線技術が役に立つ。復興させるためには、高時給で作業員を雇う必要があったが、未来では無人の機械が全ての問題をクリアしてくれることだろう。

 

もし、自立型の建設機が当たり前のように利用される時代が来れば、いよいよを持って人間が機械の監視をするだけで、インフラが整っていく時代がやって来る。そんな時に生き残っている建設業者は、古臭い柵に囚われた会社ではなく、未来のことを考え、5Gをどう活かすかを検討してきた先見の明がある企業だけだ。